★ セミの思い出

朝食を食べるころ、庭の榎でセミが鳴き始めます。

画像


数年前から、クマゼミの声を聴くようになりました。
西日本から、徐々に東日本へ勢力を伸ばしているらしい。


先週は、ミンミンゼミの方が優勢でした。
クマゼミは遠慮がちに、短く鳴いていました。

今週に入って、クマゼミが優勢になり、ミンミンゼミの声がほとんど聞こえなくなりました。
画像




子供のころ、新宿で育ちました。
昭和30年代の新宿には、お寺の墓地の樹などに、セミやトンボはやってきて、昆虫採集をしました。

ミンミンゼミや、小柄なツクツクホーシのような、透き通った羽根のセミは敏感で、捕獲は困難です。
子供の私に捕まえることができるのは、アブラゼミのような、濁った羽根のセミばかりでした。

画像


一度だけ、透き通った羽根のセミを捕まえたことがあります。

とても嬉しかった。
家族に見せて自慢しようと、虫かごに入れて家に帰りました。
ところが、家族は誰もいませんでした。


そのセミは、まったく鳴かないので、ミンミンゼミかな・・・と思っていました。
夕方になって、突然、鳴き始めました。
それは、もの悲しくも美しい、ヒグラシの鳴き声でした。

がらんとした家に、鳴き声が響きました。
ほんの10秒かそこらだったと思います。
鳴きやむと、ヒグラシはこと切れて、動かなくなってしまいました。


最後の一声を、たった一人で、ありがたく聞かせてもらいました。
虫かごではなく、外の樹にとまって、ひと鳴きさせてあげたかった。

小学3年生頃の、胸がキュンとした思い出です。


庭の榎には、小さな実がなっています。
この夏は暑すぎて、鳥たちも食べにきません。

画像





"★ セミの思い出" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント