★ 百田尚樹 著 【永遠の0(ゼロ)】 感動作です

前回、名前のわからないまま紹介したこの花、ちびさん(http://jukujo-73-kazumi.at.webry.info/)が、トラノオだろうと教えてくれました。

昨日も通りかかったら、朝日が当たっていい感じだったので、改めて撮りました。
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調べてみると、しそ科の花です。たしかに先端の蕾の部分は、紫蘇に似ています。


さて、久しぶりに本の紹介です。それも、久しぶりの小説です。
百田尚樹という作家、最近、やたらと評判がいいので、読む気になりました。

【永遠の0】 というタイトルは、何やら哲学的な形而上学的な内容なのかと、何も知らずに Amazon で購入。
定価税込 900円ちょっとの本を、中古で 557円でした。最近の Amazon は中古もラインナップされています。

永遠の0 (講談社文庫)
講談社
百田 尚樹

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文庫本で、600頁近い大作です。

読み始めて【ゼロ】というのは、戦闘機ゼロ戦のことだと分かって、哲学的な内容を期待していたので、少しがっかりしました。

しかし、読み進むうちに、どんどん魅き込まれてゆき、最後は日本人の生きざまを考えさせられる、十分に哲学的な内容でした。


司法試験浪人の健太郎は、60年前の太平洋戦争で、カミカゼ特攻隊で死んだ、祖父のことを調べることになります。

その方法は、生き残った祖父の同僚を探し出して、話を聞き出すこと。

祖父は、戦闘機パイロット宮部少尉のことで、真珠湾攻撃に参加し、ガダルカナルなどの前線でも戦い、終戦直前に特攻隊で亡くなった。

同僚たちによると、宮部少尉は、優秀なパイロットだったが、臆病者との評価だった。
落胆しつつ、つぎつぎと祖父の同僚たちの話を聞いてゆくと、徐々に、その臆病さの理由と、実は勇気ある立派な人だったことが、分かってゆきます。

最後に、サプライズな展開もあって、構成も見事です。


読みながら、思い出していたのは、吉村 昭のことです。
「戦艦武蔵」 「高熱隧道」 「関東大震災」 など、ノンフィクションの名作を、いくつも残している作家です。

百田氏の作品は小説ですが、その下地になっている情報の豊富さは、吉村 昭をしのぐかもしれません。その情報量に圧倒されます。


もう一つ感じたのは、太平洋戦争も、戦争を経験していない世代によって、小説という形で、物語られるようになったのだな、ということ。

戦争を描いた小説としては、大岡昇平の 「野火」 などに代表されるような、実際の戦場の体験者による作品が主体でしたが、戦後60年以上経過して、こういう時代になったのだな、という感慨です。

太平洋戦争も、ようやく歴史になってきつつあるということなのでしょう。


この作品は、物語として楽しみつつ、太平洋戦争の一面を、そして戦争の残酷さの本質を考えさせてくれる秀作です。若い人に読んでほしい。


最後に、お口直しの写真を。
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この花も、名前が分かりません。






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