★ 虫の音と モーツァルトとを 聴きくらべ

2週間ほど前の、入院検査の結果を、先日、聞いてきました。
幸い、ガン細胞は発見されませんでした。

2割ぐらいの確率で、見落としがあるそうで、当面は定期的な血液検査などを続けます。
一安心です。皆様からの、励ましのコメント、うれしく拝見しておりました。
ありがとうございます。

病気のことが気になって、行こうかゆくまいか、迷っていたコンサートにでかけました。
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ザルツブルグは、クラシックファンなら説明が要りませんが、モーツァルトの生まれ故郷です。

この管弦楽団は、モーツァルトが、35歳という若さで亡くなった後、夫人のコンスタンツァとザルツブルグ市民により作られたものだそうです。

これは、めったにないチャンスなので、出かけました。
プログラムは、拍子抜けするぐらいポピュラーなものですが、大船にある鎌倉芸術館で、3時開演なので、6時には家に帰れそうです。
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芸術館のロビーには、人があふれかえっています。
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大ホールは、2階に上がってから入ります。
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1,500席という定員で、オーケストラを聞くには、最適の大きさでしょう。
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前から4列目の右寄りが、本日の席。
開園20分前、まだ念入りに、ピアノの調律をしています。
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一曲目は、ピアノ協奏曲21番。映画 「短くも美しく燃え」 で使われて、よく知られる曲です。
ソロは、ドイツ人と日本人の両親の間に生まれた、モナ・飛鳥・オットさんという、女性ピアニスト。1991年生まれといいますから、まだ20歳の美しいピアニストです。

青い紬地のように光るドレスをまとって登場しました。
静かですが、音の粒立ちが鮮やかで、好感の持てる演奏でした。


ここで、20分間の休憩。
ロビーでは、孟宗竹の中庭を見下ろしながら、ワイングラスを傾ける人の姿も。
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クラシックのコンサートで、こうしてワインなど飲めるようになったのは、いつごろからでしたかね。
昭和の時代には、クラシック・コンサートは堅苦しい雰囲気で、こういうことはなかったように思います。


席に戻ります。ほぼ満席です。
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さて、協奏曲は、大きなピアノが前面にあって、オーケストラの方々の顔や表情が、良く見えませんでした。

メンバーは、全体で、40人弱のこじんまりした編成です。
モーツァルトですから、このくらいの人数がいい。

オーケストラの登場の仕方が、ユニークでした。
楽団員が全員揃ってから、もったいぶったように、コンサートマスターが登場するのが一般的ですが、このオーケストラは、コンサートマスターが先頭で登場します。

第一バイオリンは8人、第二バイオリンとビオラは6人、チェロが4人、コントラバスが3本。
管楽器は、ホルンとファゴット、クラリネット、トランペットが2人ずつ、あとはオーボエ、フルート、トロンボーンが一人ずつでしたか。


面白かったのは、コンサートマスターと、指揮者アイヴァー・ボルトンさんの表情でした。

ボルトンさんの登場の姿は、ちょっと千鳥足気味で、大丈夫かな~、という感じです。
燕尾服を着ていますが、どこか場末の酒場で酔っ払ってクダを巻いているのが似合いそうなオジサンです。

コンサートマスターも面白い。
指揮者が出てくる前に、メガネをシャツの端で磨いているのを見てしまいました。

引き締まった表情をしていれば、知的な雰囲気も感じますが、どうも、もう一つ締まらない。
客席のあちこちを見回しています。かなり、緊張はしているようでしたけれど。


オーケストラ全体を眺めていて、思い出したのは、昨年見たロシア映画 【オーケストラ】 に登場した、ニセモノのボリショイ管弦楽団のことです。
映画【オーケストラ】については、こちらをご覧ください。
http://bt9.at.webry.info/201006/article_21.html


モーツアルテウム管弦楽団の方々には、少々、失礼かもしれませんが、どことなく風采の上がらない雰囲気です。

ところが、ひとたび、音が鳴り出すと、見事なアンサンブルです。
そのギャップが、面白かった。

コンサートマスターは、気負った雰囲気で、両足をいっぱいに広げて、
「いいか、モーツァルトってえのはな、こうやって弾くんだぞ」
という雰囲気で、思い入れたっぷりに演奏します。

40番の1楽章の終わりには、弾き終った弓を、いっぱいに手を伸ばして、ラジオ体操のように半回転させたものです。
時差ボケ気味なのか、演奏の途中で、2度ほど欠伸(あくび)をしそうになったのも目撃しました。


でも、演奏は見事で、文句のつけようがない。

40番、41番ともに、納得しました。
そして、コンサートマスターと指揮者の表情がおかしくて、一人でニヤニヤしながら、楽しんでおりました。


プログラムが終了後、袖に入った指揮者を、やまない拍手が引っ張り出します。
2度目に指揮者が登場して、コンサートマスターと握手をした時、コンサートマスターが指揮者の耳元で、何事かささやいていました。

私には、
「 ねえ、早く終わらせて、飲みにゆきましょうや 」 
と囁いているようにしか見えませんでした。

でも、音楽は立派です。
ザルツブルグの庶民を愛したモーツァルトは、実は、こういう気さくな雰囲気だったのかもしれない、ということを感じた、楽しいコンサートでした。

日本のクラシックコンサートは、楽団員も観客も、苦み走った顔つきが多いのですが、本来は、こういう雰囲気で楽しむのが、正しい楽しみ方なのかもしれないと、新しい境地が開けたように感じたものです。


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この記事へのコメント

2011年09月20日 22:13
映画"アマデウス"でも 庶民的な演奏を好んだような演出がされてましたネ。
堅苦しいモノだったら今まで残らなかっただろうし、もっとこんな塩梅のコンサートがあればいいのに…ッといつも思っていました。
2011年09月21日 09:11
「神戸森林植物園で植物の勉強」に気持ち玉をありがとうございました。
音楽を言葉で現す難しさを感じさせない見事な文章ですね。
その場の雰囲気と臨場感が感じ取れます。
私はジャズライブ記事を時々アップしていますが、大変参考になりました。
2011年09月21日 10:24
おはようございます!検査結果良かったですね!ゆっくり音楽、楽しめたでしょう。

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