★ 沖縄の 御嶽(うたき) のこと

沖縄のことを考える時に、忘れてはならないことが、いくつかあります。

現代では、太平洋戦争と、それにつづく米軍基地のこと。
明治、大正、昭和初期では、本土との差別の歴史と、海外移民のこと。

ハワイ、ブラジルなど、世界の各地へ移民している日本人で、もっとも多いのは、沖縄県人です。

中世では、本州の薩摩と、中国の明の間での板挟みの歴史。というよりも、薩摩に利用されていたという方が、実態に近かったようです。


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しかし、古代に遡れば、沖縄は、日本人の原点であるように思われます。
そう考えたくなる要素の一つが、沖縄の各所に見受けられる 【 御嶽 】 という聖地です。

「 原始的な 神道 」 とも言われますが、本土の神社のような、鳥居や神体を収めた堂はありません。
小さな洞穴であったり、小さな木の茂みであったりします。
この形態は、本土では大和の三輪神社がそうです。

沖縄を歩くときに、気をつけていると、お婆さんが、木や岩に向かって、伏して拝んでいるのを見かけることがあります。
私自身、勝連城でも、中城城(なかぐすくぐすく)でも、見かけたことがあります。

御嶽(うたき)と呼ばれる場所です。下の写真は、勝連城の御嶽です。
沖縄では、おそらく古代からの信仰の形態が、あまり変化することなしに、続いているようです。
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これらの御嶽の、総元締めのような場所が、斎場(せいふぁー)御嶽 です。
城群とともに、世界遺産に登録されています。
ここは、琉球王も参ったといいます。大和でいえば、伊勢神宮のような位置づけでしょうか。

最初の写真が、その場所です。岩の大きさを、人間の姿と比較してください。
二つの岩が、互いに寄りかかっています。
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二つの岩の隙間の、三角の空間をくぐると、神の島と言われる 【 久高島 】 が見えるのです。
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久高島は、神が降りた島と言われ、ノロと呼ばれる女性の祭儀者がいます。
神と会話できるのは、女性に限られています。

日本書紀や古事記の神話に登場する、天照(アマテラス)大神(オオミカミ)や、卑弥呼とイメージが重なるような気がするのは、私だけではないと思います。



2~4万年前の、石器時代の人骨が、那覇市や本島南部で、発見されています。

アフリカで誕生した、我々の祖先が、最初に日本列島にやってきたのは、琉球列島を伝ってきた人々のようです。

そういう話を思い出しつつ、御嶽の前に立つと、何万年かの日本人の歴史のロマンが去来して、茫漠たる心境になります。


この記事へのコメント

2011年06月29日 23:50
ロマンですなあ!アニミズム信仰は原点ですね☆人が作ったものではない、あるモノに感じるエネルギーみたいなものでしょうか?朝日、夕日に手を合わせたくなるような気持☆これが祈りの原点かなあとか思います^^

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